武庫川の「生」の文字のオブジェ

武庫川中洲の「生」の文字のオブジェ

見るたびに「ビールをまわせ 朝まで飲もう」が脳内ヘビロテで往生しますw

宝塚私立中央図書館からの帰りの今津線の車内で、偶然(実はそうではなかったのですが)隣り合わせに座ったユキと征志。電車が武庫川鉄橋にさしかかる頃、体をひねって上流側の窓の外を眺めるユキの視線の先を、つられて目で追った征志が見たものは、川の中州に石積みで造られた「生」という文字のオブジェでした。

征志とユキは、この「生」のオブジェで注目の初めて言葉を交わし、オブジェが作られた目的は何なのか、また、「なま」と読むのか「せい」と読むのかを議論します。

ユキが採用していたのは、誰かの粋なイタズラだという説で、読みは「なま」。酒好きのユキらしい発想です。一方、征志は、読みは「せい」で、何かの祈りであるという説や、呪いであるという説まで繰り出して、ユキを悔しがらせます。

その「生」のオブジェが、2010年12月、武庫川の鉄橋上流側の中州に、実際に姿を現しました。正確には、2005年に制作され、小説『阪急電車』の執筆当時に実在していたものの復元です。

制作者は、宝塚市の現代美術家・大野良平さん。1995年の阪神大震災から10年目の2005年1月に「再生」の意を込めて造ったのだそうです。征志の説がちょっとだけ近いかな? ユキのは論外と言えるでしょう(笑)

当初造られた「生」は、小説に「なくなっちゃったね」と描かれている通り、土砂が流出して自然消滅してしまったのだそう。

しかし、『阪急電車』の読者から復活を望む声が高まり、また、映画版『阪急電車』のロケが行われるということで、2010年11月末から市民や学生の手により再建が始まりました。

「生」の大きさは縦約20メートル、横約15メートルで、高さは40センチ。武庫川鉄橋の上からだけでなく、鉄橋の少し下流にある武庫川大橋からも見ることができます。